不意に、俺の視界を遮るような形で唇が触れた。
ほんのりと朱色に染まった頬、緩やかに伝わる息づかい、かすかに潤んだ瞳。
七夕はほんの少しだけ視線をずらしながら、長いようで短い時間を唇を重ねていた。
【七夕】
「んっ……はぁ……」
【真悠人】
「ふ、不意打ちは卑怯だと思わないか……」
【七夕】
「今しか、ないと思ったから……」
【真悠人】
「な、何が?」
【七夕】
「告白……わたしが真悠人くんを好きだってこと……」
【七夕】
「真悠人くんの傍にいたら温かくて、いつもどうしてなんだろうなって思ったんだけど……やっと分かったんだ」
【七夕】
「本当はもっとちゃんとした時に言わなきゃいけないのかもしれないけど……わたし、絶対にタイミングを失っちゃうから……」